『遊戯王 デュエルリンクス』は初代遊戯王直撃世代にとっては感激の内容。しかし肝心のゲーム性は……? 感想レビュー

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男であれば誰もが一度はコンテンツに触れたことがあるであろう遊戯王。そのスマホアプリ版がリリースされていたので遊んでみました。

第一印象としては遊戯王デュエルモンスターズ直撃世代(いまの20~30代?)には懐古補正もあり素晴らしい内容です。
しかしその一方、チュートリアルが終わりプレイを続けていると「うーん……」と思える点も数多く存在していました。

そんなわけで、遊戯王デュエルリンクスの良い点・悪い点を書き記しておきます。

 

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遊戯王デュエルリンクスの良いと思えた点

あのキャラクターたちに会える! あのカードがまた使える!

初代遊戯王からコンテンツを知っている人間にとって、武藤遊戯や海馬瀬人は特別な存在だと思います。千年パズルによって生まれた闇遊戯はめちゃくちゃカッコいいと思いましたし、ブルーアイズが大好きな海馬社長もキャラが立ちまくっていて大好きです。

遊戯王デュエルリンクスではそんな彼らに再び出会えます。しかも当時となんらかわりのないボイス付きです。

俺のターン! というセリフを聴いていると小学生に戻ったような気分になります。使用されているカードのイラストも当時のままなので、「ああ、こんなカードあったな!」とものすごく懐かしい気持ちに浸れます。

自分語りになりますが、初めて遊戯王のカードパックを買って暗黒騎士ガイアを引いたときの感動が蘇りました。すごく嬉しかったのを覚えています。
(当時としても強くなかったですけどね……)

とにかく、むかし遊戯王のカードゲームで遊んだことのある決闘者-デュエリスト-であれば、間違いなく感動すること間違いなし、です!

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▲もちろん遊戯や海馬をはじめとした主役級以外のキャラクターも登場する。
バーサーカーソウルにボコボコにされたことで名高い(?)インセクター羽蛾とか。

 

スマホアプリとして最適化されている

リアルのカードゲームをルールそのままで移植しました! というわけではなく、遊戯王デュエルリンクスはきちんとスマホアプリ用に最適化されています。

ライフがオフィシャルルール8000に対して4000であったり、場の幅が5ではなく3だったり、デッキのカード枚数が40~60枚ではなく20~30枚と、素早くゲームが終わるように調整されているのです。
(他にも細かい違いは色々あります)

デッキの枚数が少ないということはそのぶん強いカードを数多く集めなくても良いため、オフィシャルルールの40枚でそのまま移植されるよりかは無課金プレイヤーに優しいのではと思いました。20枚くらいなら強カードを集められそうな気はします。

ライフや場の幅が少ないというのは「ちょっと空いた時間に1デュエルするか!」と気軽にプレイしたくなるよう、ユーザビリティを考慮しているのでしょう。
もともと遊戯王はそこまでプレイ時間のかかるカードゲームではありませんが、スマホアプリとしてよく最適化してあるなと感じました。

 

ルールがとてもシンプル

遊戯王というカードゲームは他のカードゲームと比べてとてもルールがシンプルであり、非常にとっつきやすいです。これだけ爆発的に遊戯王が流行った理由はやはりこのシンプルさにあると思います。

チェーンだのスペルスピードだのを考え出すとそれなりに厄介なのですが、このデュエルリンクスではそのあたりの心配はありません。今後は実装されるでしょうが、現状のルールは、ひたすらシンプルです。

スマホカードゲームというとハースストーンやシャドウバースが現状人気ですが、これらよりも更にとっつきやすいのがこの遊戯王デュエルリンクスだと思います。

遊戯王デュエルリンクスのダメな点

使えるカードの枚数があまりに少ない

遊戯王デュエルリンクスは最初期(1999年)の環境を再現しています。
なので使えるカードの枚数がとても少なく、また特殊な面白い効果を持ったカードは希少です。

最近の遊戯王はそうでもないのでしょうが、かつての遊戯王は攻撃力・守備力の指数がほぼ全てであり、いかに強力なカードを所有しているかでプレイング関係なく勝敗が決まってしまうところがありました。

攻撃力・防御力が低いカードはどうあがいても高いカードには勝てません。
ほとんどのカードゲームには「普通に使うと弱いが使い所によっては強いカード」というものが存在しているのですが、初期遊戯王の環境だと「どう使っても弱いカード。単なる○○の劣化版」というものが数多く存在しているのです。

axe

▲攻撃力1700を有し現状トップメタであるアックス・レイダー。
いまさらこんなカードが最強と言われても……うーん。

 

カード1枚の価格がリアルカードより高い

リアルの遊戯王カードの値段は1パック5枚入りで150円。1枚30円です。
ところがデュエルリンクスでは1パック3枚入りで120円。1枚40円です。

紙のカードでさえ『お金を刷っている』と揶揄されることがあるにもかかわらず、単なるデータが紙以上の価格設定です。

これには疑問符を付けざるをえないですね。半額の20円あたりが妥当な価格設定なのではないでしょうか……。

 

初代遊戯王に興味がない人には間違いなくクソゲー

遊戯王デュエルリンクス最大の売りは『演出』だと思います。
遊戯や海馬と一緒にデュエルすることに価値を見出だせないプレイヤーには「なんだこのクソゲー。アンインストールするわ」と一蹴されてしまうのではないでしょうか。

今の10代は
「おっさんたちはこんなクソみたいな環境でプレイしてたの?www」
と笑っていそうです。あくまで妄想ですが……。

特に現在リアルで遊戯王を遊んでいる人にとっては価値がないでしょう。
この先カードが追加されるにせよ、それは今あるカード(それも15年以上前のカード)たちが追加されていくだけ。リアルデュエリストが遊ぶ理由は薄いと言い切れてしまいますね……。

総評

現状ですと遊戯王デュエルリンクスは、懐古補正だけの微妙ゲー、という評価になってしまいます。化石のような環境でプレイすることになるのでカードゲームとしての完成度は低いと言わざるをえません。

既にキャラゲーとしては完成しているので、この先カードが追加されていきデッキの選択肢が増えていった時がこのアプリのターニングポイントとなるでしょう。
とはいえこのゲームを現環境に追いつかせてしまっては紙の遊戯王が売れなくなってしまうため、延々と古い環境でプレイさせられることは間違いないのですが……。

私は小学生の頃に遊戯王で遊んでおりそれ以降はプレイしていないので、おそらくこのアプリのターゲット層なのだと感じましたが、現状の内容だと継続してプレイしたいとは思えませんでした。

アプリ評価 4.5/10
懐古補正入り評価 7/10
将来性 6/10

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