2016/09/16にHi-Rez StudiosがSteamにて無料でアーリーアクセスを開始した『Paladins』を少し触ってみたので感想を書き記しておきます。
→Steamページはこちら。
この記事を書いた現在、Steamの同接ランキングではかなり上位に位置しており、常に数万人のプレイヤーが遊んでいる状態。この先もヒットが予想される一作です。
巷ではFPS+MOBAだの無料版オーバーウォッチだの色々言われていますが、ハッキリ言ってこのゲームはクソゲーとは言わないまでもかなり微妙なゲームだと思いました。
なぜなら……
あまりにもオーバーウォッチに似すぎている
開発したのがどちらが先かとか、パクったパクられたとか、そういう話は置いておきます。
ただこの2つのゲームはとにかく似ているのです。そっくりです。
オーバーウォッチにアイテム・カードの要素を加えたのがPaladinsといい切れるレベルです。
プレイヤーが操作することになるチャンピオンのスキルはほとんどオーバーウォッチと同じです。大げさに言ってるだけでしょ? と思われるかもしれませんが、本当にそっくりです。
となるとゲームバランスやUI、グラフィックといった部分が比較の焦点となるでしょう。
ゲームバランスに関してはPaladinsを深くプレイしていないため何も言えませんが、Paladinsはお世辞にも操作性が良いとはいえません。グラフィックは好みこそ分かれるものの、オーバーウォッチに軍配が上がるでしょう。
なんというか、オーバーウォッチと比べると安っぽいです。
(一応書いておくと私はオーバーウォッチを素晴らしいゲームだとは思っていません)
オーバーウォッチを既にプレイしている人が移住するとは思えませんし、オーバーウォッチに既に飽きたプレイヤーが「こっちなら面白い!」とハマる気はしません。
▲Paladinsのスクリーンショット。左はトールビョーンだし右はラインハルトとしか……。
カード要素……これって必要?
Paladinsのウリの一つがカード要素でしょう。
これは事前に構築したカードデッキによってゲーム中様々な効果を発揮するというもので、FPSとしては非常に珍しい要素となっています。
確かにカードは面白い試みです。しかしこんなものはどう考えてもすぐに最適解が見つかってしまい、全員が同じカードデッキを構築してしまうに決まっています。最適解が存在せずビルドの幅が広い対戦ゲームなんて見たことがありません。
PaladinsはF2P(Free to Play)のゲームです。となればカード周りに課金要素を入れてくるでしょう。そうなればP2W(Pay to Win)ゲームと化してしまうのは必然です。
既にオーバーウォッチが流行ってしまっているという環境
現在世界で大流行しているゲームにLoLがあります。
今となってはLoLと似たようなMOBAゲームは山ほどありますが、その中で健闘しているのはMOBA本家とも言えるDota2くらいで、他は鳴かず飛ばずです。
MOBA系のゲームの中でLoLがずば抜けてゲーム性が高いというわけではないと思います。
しかし、一度世界で流行ってしまった以上、LoL以外のMOBAゲームが大流行することは無いでしょう。
Paladinsは無料というメリットが確かに存在しますが、わざわざオーバーウォッチから移行するプレイヤーが存在するかは疑問です。
世界中でP2Wを嫌う流れができているので、尚更ではないでしょうか。
とは言え悪くはない完成度
散々けなしてしまいましたが、このゲームの完成度は決して低くはなく、むしろ一山いくらのP2Wゲームと比較すればかなり高いと思います。
開発元のHi-Rez Studiosは既にSMITE等で実績のある企業であるため、Paladinsは今後も定期的にアップデートされていくでしょう。
今後上手く改善を重ね、FPSとカード要素を上手く融合させることができれば大人気ゲームとなるポテンシャルは秘めていると思います。
事実クローズβ時代から頻繁に開発の手が加えられ、様々なシステムが劇的に変更されているのがこのPaladinsというゲームです。
良くも悪くもオーバーウォッチとそっくりなので、「オーバーウォッチちょっとやってみたいけど買うのはなぁ……」と考えている人にはオススメと言えるでしょう。
無料版オーバーウォッチとしてF2P界に君臨する可能性は十分あると思います。
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